シンプルなゲームへの回帰

テレビゲームの歴史もだいぶ長くなったわけですが、その歴史を振り返ってみると、ゲームの複雑化が進むとシンプルなゲームへと回帰する、というパターンがあることがわかります。たとえばセガが家庭用ゲーム機市場でファミコンに対抗するために、より高性能な16ビットCPUを搭載したメガドライブを世に出した1988年。高度なグラフィックが家庭用ゲーム機でも可能になったこの年に、最もヒットしたゲームは、大きなキャラクターが動き回ることもなく、派手な演出もなく、ただ正方形が連なっただけの複数の種類の物体を上から下に落とすだけのパズルゲーム、そう「落ちゲー」と呼ばれるゲームの元祖、あのシンプルな「テトリス」でした。

「パズル&ドラゴンズ」の登場

2011年「ファイナルファンタジーXIII-2」が発売され、美しいグラフィックと音楽を突き詰めることでゲームをより映画へと近づけたファイナルファンタジーシリーズも、行き着く所まで行き着いてしまった感がありました。翌2012年にスマートフォンで気軽に楽しめる「パズル&ドラゴンズ」、通称「パズドラ」が発売され爆発的な人気を博したのも、そのシンプルさへの回帰、突き詰めたリアルさへの反動と見ていいのかも知れません。かつての「パックマン」や「マリオブラザーズ」が持っていたシンプルに、そしていつまでも遊んでいられるという感覚。これがゲームの持つ根源的な魅力だということなのでしょう。